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胃腸の不調は自己判断せずに診察・検査を

胃の病気とは限らない?

胃腸の不調を感じると、胃や腸の病気と思い込んでしまう方は多いですが、本当に胃腸が原因とは限らないのです。

実は胃腸の不調には、胃腸以外の内臓の病気や心因性の病気で起きていることもあって、安易に自己診断してしまうことは危険になります。

これは医師にも言えることで、胃腸以外の病気を見逃さないための教訓として、患者が胃腸の痛みを訴えても、絶対に胃腸の病気と思い込むなというのがあるのです。

胃の痛みなど胃腸の不調は、胃腸の病気一つだけではなくて、時には単なる筋肉痛ということもあり、それ程病気の診断というのは難しいと言えます。

痛みがなくてもムカムカする症状など胃腸の不調は、実に多くの病気や原因が考えられるもので、急性胃炎・慢性胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんなどがあるのです。

また肝臓の病気では肝炎やがんなどがありますし、胆のうの病気なら胆のう炎や結石やがんなどがあります。

それから膵臓の病気としては膵炎やがんなどがありますし、腸の様々な病気であったり心筋梗塞などの心臓の病気、血管が裂けたり詰まったりする病気などもあるのです。

一方原因としては、寄生虫であったり妊娠であったり、筋肉痛や神経痛、帯状疱疹などの皮膚病といったものが原因になることもあったりします。

また内臓などの病気とは別に、ストレスなどの心因性の病気により胃腸の不調などの症状が出ることがあって、内臓の病気を疑って診察・検査を実施しても異常がない時には、心因性の病気を探ることが必要です。

このようなことからも胃腸の不調は安易に自己判断せずに、かかりつけ医の診察・検査を受けて適切な診断をしてもらうことが大切と言えます。

家庭医学書で診断するのは

家庭医学書は、一般的に病気の名前が書いてあり、その後に症状などについて記載されています。

また家庭医学書は、不特定多数の人を対象にして記載されてありますので、どうしても個別の症状のある場合については役立たないことも少なくないのです。

胃腸の不調があって家庭医学書で開いた場所に、自分の症状と同じことが記載されていたからと言って、その病気に違いないと判断するのは、早とちりや思い込みということが多くあります。

一方、医師が診察する際は当然症状が先にあって、その症状が出る病気を全て考えて、経過や診察した結果、検査データなどから最終的に正確な診断にたどりつくのです。

家庭医学書が役立つのは診断が確定してからで、その病気に関する一般的な情報を調べる時と理解しておきましょう。